ぐっさんルーム

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【第18夜】応急救護の教習でまさか感極まることになるとは夢にも思わなかった

(2012年当時の話です)

第2段階 学科 10,11,12,02,03,04

今日は午前と午後の合わせて6時間の学科を受講してきました。
午前は「特徴的な事故と事故の悲惨さ」「自動車の保守管理」「駐車と停車」の3コマ。
午後からは「応急救護処置」を3連チャンです。

まずは午前の部、講義の内容自体は特に面白いこともなく、いつもの通り前で教官がテキストを読みながら説明して、後は映像を見るだけ。
しいて言うなら、3つとも同じ教官だったってことかな。
この教官は見た感じやさしそうなおじさん。
声も柔らかい感じで私は聞き取りやすいと思っていたんだけど、この教官曰く、「私の声は眠気を誘う声なので眠い人は軽く運動してみましょうか。」とのこと。
ああ、確かにこの声を聞いてると眠くなる人が出て来るかもしれんな。
隣の席の人は寝てるしね。
でも私はこの人の声は好きですよ。

次、午後の部。
野郎ばかり8人で応急救護処置の講習です。
はたして上手くボケることは出来たのでしょうか?

まずは座学を1時間。
2012年の4月から一部内容が変わったそうで、今までは呼吸をしていないのを確認したら人工呼吸を行う事に鳴っていたのが、心臓マッサージメインになったらしいです。
まあ応急救護のやり方を習うのが今回が初めてなので特に気にするところはありません。
ちなみに教官は午前と同じ人です。
この後の実技も同じ人だったので6時間全て同じ人が担当していました。

さて続いて実技を2時間続けて行います。
場所は変わって座敷のようなところに靴を脱いで上がります。
部屋の真ん中にはオレンジのジャージを着た大人の男の人形が一体仰向けに寝かせてありました。
これからこの人形を使って人工呼吸や心臓マッサージの実習をするのでしょう。

まずは教官が一連の手順を実際にやってみせてくれました。

1.負傷者発見
 「人が倒れてます!」
2.周囲の状況確認
 「周囲の安全良し!」
3.負傷者に駆け寄って全身の観察
 「大出血等なし!」
4.意識の確認
 「もしもし!もしもし!大丈夫ですか!大丈夫ですか!」・・・「意識無し!」
5.協力者を求める
 「人が倒れています!助けてください!119番に通報してください!AEDを持ってきてください!」
6.気道確保と呼吸の確認
 「呼吸していません!」
7.心臓マッサージ
 心臓マッサージを50回行う。
8.人工呼吸
 2回息を吹き込む
9.上記7,8を繰り返す。

これを我々がやるとのことです。
しかしすぐにはやらず、一通りの手順を説明したあと、教官が小さな別の袋を持ってきました。
袋を開けると中には乳児の人形が入っていました。
先ほどの大人の人形よりも妙にリアルな人形です。
教官はその乳児の人形をやさしく持ち上げて胸の前で抱きかかえながら乳児に対する応急救護の方法について説明し始めました。
私はその説明よりも教官が乳児の人形をやさしく抱きかかえながら、まるで本当の赤ちゃんをあやすかのように軽く体を揺らしている仕草に意識を奪われていました。
ああ、この人は本当に子どもを大事にしているんだなあ。と教官の愛情に感動してしまい、胸に込み上げてくるものがありました。

教官の説明が終わった後、大人人形でやる前にまずはこの乳児の人形で心臓マッサージの練習です。
8人が一列に並んで順番に心臓マッサージを実践していきます。
私の順番は丁度真ん中くらい。
一人ずつ目の前に置かれた乳児の人形に対して心臓マッサージを行って行きます。
大人人形の時は両手で行うように説明されましたが、乳児の場合は片手の中指と薬指の2本で行います。
リズミカルに30回。
上手い人も入ればビビって腕が震えている人もいました。
私の場合は、目の前に置かれたリアルな乳児の人形に先ほどの教官の慈しみの心を思い出してボケる気持ちは消し飛んでいたのでめっちゃ真剣に心臓マッサージを行いました。
その気持ちが教官にも伝わったのか「上手いね」と小さな声で褒めていただきました。

さて続いて本日最後の時間です。
大人人形をさらに2つ追加して合計3つの大人人形を用意しました。
8名+教官を3つのグループに分けてそれぞれ一人ずつ応急救護の手順を実行していきます。
大きな声で「人が倒れています!」や「助けて下さい!」「119番をお願いします!」などと叫ばないといけないので、中には面倒くさがったり恥ずかしがったりでゴニョゴニョと小さな声しか発していない人もいました。
しかし私は先ほどの乳児の件で真剣モードに入っていたので、普段よりもかなり大きな声で行いました。
心臓マッサージを50回行い、その後人工呼吸を2回行います。
ちなみに人工呼吸時には講習用の簡単なフェイスシールドと呼ばれるものを使用しました。
顔全体を覆うようなビニールの口に当たる部分だけガーゼのようなものが取り付けてあり、そこを通して息を送り込むようになっています。

全員が終わった後は人形を片付けて解散。
今日の教習は受講して良かったと思います。
交通事故だけでなく他にも様々な場面で応用が出来ますから、もし今後このような場面があれば率先して人助けを行いたいと思います。
でも出来ればこのような場面に合わない事が一番ですけどね。